【ルネ・ラリック《モダン・エレガンスの美》:東京都庭園美術館】

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2月1日(土)から、東京都庭園美術館にて、《北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美》展が開催されています。

ルネ・ラリック(1860〜1945年)は、展覧会のタイトルにもありますが、アール・デコのガラス工芸家です。でも、ガラス工芸を始める前は、ジュエリー作家として活躍していました。

時は、アール・ヌーヴォー全盛期。時代の流れとしては、新古典主義からのアールヌーボー(新しい芸術)ですから、西洋の伝統にとらわれず、日本などからも装飾文様を取り入れたり、自然の草花や昆虫などがジュエリー作品のモチーフに使われました。

ラリックのジュエリーには、トンボやバッタ、鳥など自然界からさまざまなデザインモチーフが使われています。とても繊細で美しいのですが、それが、アール・デコブームの流れとともに売れなくなり、ガラス工芸作家への転身へとつながっていきます。

ラリックのガラス工芸作品には、花や動物など、アール・ヌーボー時代からのモチーフも多いのですが、ガラスという素材の個性からか、量産化のための単純化の影響か、より洗練された印象があります。ラリックが好んで多く使っていた、乳白色で半透明のガラスの特徴も上品で美しい演出効果を出しています。

気持ちに余裕のある天気の良い日を選んで、当時最先端のデザインと技術を使って建てられた旧朝香宮邸の建築も合わせて楽しみたい、そんな少し優雅な気分にさせてくれる展覧会です。

サムライオークションにも、気持ちを優雅にさせてくれる作品が出品されています。

⇒柴田コレクション(登録有形文化財)同等品:古伊万里/色絵菊牡丹文大皿

《▼作品はこちらです》(出品者:マサレオsuZuki)

1700〜1740年頃の古伊万里です。来店見学可能の商品となっておりますので、興味のある方は、上記商品ページ記載のメール宛、お問い合わせください。

【魯山人の目利き力について】

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前回に続き魯山人です。漫画『美味しんぼ』に登場する海原雄山のモデルとしても知られる魯山人ですが、陶芸でも料理でも革命を起こした孤高の芸術家です。

魯山人が37歳の時に友人中村竹四郎とはじめた古美術商【大雅堂(たいがどう)美術店】では、骨董として店で扱う器に合う料理を自らが作り、常連客にふるまっていたそうです。

その料理が評判となり、お金に糸目をつけずに美味しいものを食べたい、という政財界の大物たちが大雅堂を訪れるようになり、会員制の【美食倶楽部】が誕生します。

魯山人は、料理人としても一流だったようで、贅沢を尽くした一流の人物たちがこぞって食べにくる味もさることながら、その取り扱う器にこそ、本当のこだわりがあったようにも思います。そもそも骨董を売るための料理だったのですから、当然といえば当然です。

魯山人が好んで使っていたのは、まず道具としての機能性が高い器。例えば、手取り皿のような小さな大きさの器なら、手に馴染む、使い勝手の良いデザインのものでした。

また、料理の盛り付けについても、現代風に言えば、まさにインスタ映えを目指して、食材の配色と色柄のバランスを考え、器を選択していたのでしょう。

まずは、道具としての機能性(使いやすさ)を考え、客人へのおもてなしの気持ちから遊び心が生まれ、盛り付けで料理を演出する。

独自の美意識によって選ばれた器と、高級食材によって作られた料理、どちらも不可欠なものであり、そこに美意識の育て方、美の鑑賞方法、ひいては目利き力を養うためのヒントが隠されているような気がします。 サムライオークションでも、骨董・古美術品の楽しみ方など、コンテンツを充実させていきたいと考えています。これからもどうぞご贔屓に!