【魯山人の目利き力について】

こんにちは! 初心者大歓迎の《古美術専門オークションサイト》サムライオークションです。

前回に続き魯山人です。漫画『美味しんぼ』に登場する海原雄山のモデルとしても知られる魯山人ですが、陶芸でも料理でも革命を起こした孤高の芸術家です。

魯山人が37歳の時に友人中村竹四郎とはじめた古美術商【大雅堂(たいがどう)美術店】では、骨董として店で扱う器に合う料理を自らが作り、常連客にふるまっていたそうです。

その料理が評判となり、お金に糸目をつけずに美味しいものを食べたい、という政財界の大物たちが大雅堂を訪れるようになり、会員制の【美食倶楽部】が誕生します。

魯山人は、料理人としても一流だったようで、贅沢を尽くした一流の人物たちがこぞって食べにくる味もさることながら、その取り扱う器にこそ、本当のこだわりがあったようにも思います。そもそも骨董を売るための料理だったのですから、当然といえば当然です。

魯山人が好んで使っていたのは、まず道具としての機能性が高い器。例えば、手取り皿のような小さな大きさの器なら、手に馴染む、使い勝手の良いデザインのものでした。

また、料理の盛り付けについても、現代風に言えば、まさにインスタ映えを目指して、食材の配色と色柄のバランスを考え、器を選択していたのでしょう。

まずは、道具としての機能性(使いやすさ)を考え、客人へのおもてなしの気持ちから遊び心が生まれ、盛り付けで料理を演出する。

独自の美意識によって選ばれた器と、高級食材によって作られた料理、どちらも不可欠なものであり、そこに美意識の育て方、美の鑑賞方法、ひいては目利き力を養うためのヒントが隠されているような気がします。 サムライオークションでも、骨董・古美術品の楽しみ方など、コンテンツを充実させていきたいと考えています。これからもどうぞご贔屓に!

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