【お宝古文書の貴重な情報とは!?】

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徳川家康が『養老の酒』と称賛した日本酒の話をご存知でしょうか? 熱海市や沼津市に隣接する現在の静岡県伊豆の国市で代官を務めた『江川家』が醸造し、織田信長や豊臣秀吉も飲んだとされる『江川酒(えがわしゅ)』が、約320年前の醸造方法で再現されたという話題が報道されていました。

1698年に醸造が途絶えていたこの幻の銘酒の醸造方法は、公益財団に勤務する学芸員の方が、江川邸に残る約10万点の古文書の中から発見したそうです。史料には、『御手製酒之法書』と書かれていたようですが、約3ヶ月をかけて現代語訳され、江戸期の醸造方法として静岡県伊豆市の万大醸造に持ち込まれて、現代に復活しました。どんなお酒ができるか全くわからなかったようですが、蘇ったお酒は果実のような香りと甘みが特長でとてもおいしいとのこと。

焼き物や版画は、見た目の美しさや希少性、そしてその物語性によって価値が評価されますが、古文書はそこに書かれている情報に高い価値があります。高名な作家の未発表原稿や手紙、歴史的な史料などがたまに発見されて話題になりますが、今回の醸造方法のように、当時の人々の生活の一端が再現できる貴重な情報が、骨董市に出品されている古文書の中にも眠っているかもしれませんね。 お宝を見つけるために、まず古文書のくずし字が読めるようになる必要がありそうです。

【クール・ジャパンのルーツ《鳥獣戯画展2021》】

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東京国立博物館で4月13日から開催されている特別展《国宝鳥獣戯画のすべて》が盛況のようです。

《▼国宝鳥獣戯画のすべて・オフィシャルサイト

NHKの老舗美術番組『日曜美術館』でも、初の生放送で紹介する力の入りかたでした。擬人化されたひょうきんな印象の動物たちは、数々の雑貨にモチーフとしても使われてきたためか、著名人にもこの『鳥獣人物戯画』のファンを公言する方は多い印象です。

京都の高山寺(こうざんじ)に伝わる4巻からなる絵巻物。各巻にストーリー的なつながりはなく、筆致や画風も違うため、複数の作者によって、12〜13世紀(平安時代末期〜鎌倉時代初期)の期間に、別個の作品として描かれたとされています。

なぜ、複数の作者によって描かれた作品が世紀を超える長い時間の中で、高山寺に集まってきたのか、その事情ははっきりわかっていないようですが、京都の高山寺に蒐集された絵巻物を、高山寺の誰かが編集・再構成して、『鳥獣人物戯画』として集成したというストーリーにもとても興味を惹かれます。

おそらく、それぞれの絵巻物の価値を見極め、最も自然な鑑賞のための流れを作り、4巻にまとめたということなのでしょうが、これはいわゆる編集者の仕事です。娯楽のための絵巻物は、当時としては大変な贅沢品であり、最先端の媒体。さぞかし力のある人物が編集に携わったのだと思います。

絵巻物が、どういう事情であれ集まってくるお寺というのも、やはり普通のお寺ではないですね。高山寺は『鳥獣人物戯画』をはじめ、絵画や書物、仏像など多くの文化財を伝える名刹であり、中世寺院の役割の大きさも改めて感じます。

一般的によく知られるウサギや猿、カエルなどが描かれているのは『甲巻』、空想上の動物である麒麟(きりん)や霊亀(れいき)といった瑞獣(ずいじゅう)が描かれた『乙巻』、将棋などの勝負事をする人々が描かれた『丙巻』、流鏑馬(やぶさめ)をする武士などが描かれた『丁巻』と、展覧会史上初めて4巻まとめて全てが期間中に公開展示されるのは初めてとのこと。 現在、世界的に人気のクール・ジャパン、マンガの原点とも言われる『鳥獣人物戯画』ですので、お時間がある時に足を運んでみてはいかがでしょうか。

【作品の背景を探る、空想の旅に出よう】

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骨董・美術品の楽しみは、まずその美しさや独特の造形をじっくりと見極めるところからはじまります。そして、古の作家の技に驚嘆し、自分が感じたその美しさとはどのようなものかについて考え、さらにその作品が生まれた時代性や作家のモチベーションを想像するといった心の動きになっている気がします。

実はこの最後の作品の背景を探る旅、つまり作家の精神性や時代性を理解していくことが、骨董・古美術ライフの一番の魅力ではないかと思っています。その時代に生きた人々の暮らしや意識を考えることは、その時代に空想の旅をすること。正しい知識が蓄積されればされるほど、心のタイムマシーンは正確にその作家の心情を理解させてくれます。

その意味で刀剣は美的鑑賞として、作り手の意図や技を探る楽しみがわかりやすく、また使い手の目的、武士の精神性などに興味のポイントが自然と向いていく奥深いジャンルだと思います。日本刀は古来から武器であると同時に、その美しさや存在感から権力者にとって権威の象徴としての役割を担っていました。そのため他の工芸品・美術品に比べて、刀鍛冶には高い地位が与えられ、時の権力者から特別視されていたという事実もあるようです。

サムライオークションにも脇差しや短刀の出品が数点あります。

『刀剣』で検索しますと、現在は以下のような出品作品を確認できます。

《『刀剣』での検索結果・作品はこちらです》

ぜひサムライオークションを入り口に、奥深い骨董・古美術の世界をお楽しみください。

≪なるほど 納得!ネット オークション。vol.2≫

ネット オークション で、なかなか 入札が 入らない場合は、タイトル なり 画像なり、どこかを 修正して 再出品するのも 手段です。

ちょっとの 修正で、閲覧数や ウォッチが、大幅に 増えて、即落札 なんて事もあります。

ネットオークションに不慣れな方も、サムライオークションでオークション試運転をしてみてください!

【ルーブルの全所蔵品WEB公開で思うこと】

こんにちは!《骨董品・美術品専門のオークションサイト》サムライオークションスタッフの利休です。

ルーブル美術館が3月末日より、所蔵作品約50万点をWEBサイト上で無料公開しています。今までも数万点が公開されていましたが、全所蔵品が閲覧可能になったようです。サイト上の正式な対応言語は英語と仏語ですが、Googleさんの翻訳で概ねステートメントも理解できます。

《▼ルーブル美術館》

カテゴリーは、絵画・彫刻・家具・テキスタイル・宝飾品・碑文・オブジェクトの7つに分かれており、制作年代や作者などで検索も可能。美術館では一般公開されていない収蔵品にもアクセスできるとあって、気ままに眺めているだけであっという間に時間が経ってしまいました。ネットワーク環境とPCの進化で、画像の解像度や表示速度についてのストレスは皆無。ネット鑑賞ってアリかも!と認識を改めました。

もともと芋洗い状態の企画展になかなか足は向きませんし、海外の美術館には気軽に出かけることはできません。でもあたりまえですが、WEB上であればいつでも気軽にアクセスできますし、目の前を遮る人影はなく、憧れの作品を好きなだけ独占できます。最近は実際の美術館でも高精度のレプリカを展示するケースも多いので、もうWEB美術館で十分なのではという気にもなってしまいそうです。

では、実際の美術館に出向く価値が薄れたのでしょうか? いえいえもちろんそんなことはありません。美術を楽しむための選択肢が広がったというだけで、リアルにはリアルの、アナログにはアナログの魅力というものがあります。

予定が空いた午後にふらりと訪れた静かな美術館で、のんびり作品と向かい合うような時間は豊かでとても貴重です。美術館の空気感、目の前にある貴重な作品の臨場感、それはやはり実際の作品を目にしてこそ得られる貴重な体験だと思います。 ビジネスもエンタメも日常生活も、テクノロジーの進化で極端な変化が続いていて、どう考えればよいのかわからない事象がとても多くなっています。ひとつの対処法としては、正解を求めすぎないこと。どちらが良いではなくて、どちらにも良いところがあるという風に、視野を広げて考えたいですね。何事に対しても自分の許容量を大きくして、ケースバイケースで楽しみたいものです。