【初心者のための骨董・古美術用語シリーズ!】

こんにちは! 初心者大歓迎の《美術品・骨董品専門のオークションサイト》サムライオークションです。

美術品、骨董品の基本用語について、不定期にご紹介しています。今回は、書画以外に対する古美術用語をいくつかピックアップしました。ご参照ください。

【自在置物:じざいおきもの】

日本の金属工芸の一分野。鉄や銅、銀などの金属を素材に、鳥、魚、昆虫、龍、海老、蟹などを精巧に再現した置物のこと。大きさはさまざまあり、体節・関節を本物のように自由自在に動かせるところからこの名称で呼ばれるようになりました。そのルーツは、江戸時代に甲冑職人が造り始めたものと考えられています。

・使用例→『これだけ質の高い自在が出てくるとは珍しい』など。

【芝山細工:しばやまざいく】

漆工芸のひとつの技法、またはその作品を指します。象牙、産後、べっ甲、貝などに彫刻を加え、漆器や漆塗りの衝立や屏風などの地板にはめ込んで、花鳥風月や人物などを表現します。明治時代には、輸出品として盛んに制作されました。上総芝山村(現在の千葉県芝山町)の大野木専蔵が始めた〈芝山象嵌〉からこの名称がつけられました。

・使用例→『この芝山細工の置物は、文化財クラスだね』など。

【自鳴琴:じめいきん】

オルゴールのこと。19世紀にスイスで手回し式のものが作られるようになり、その後世界的に広がっていきました。日本にも19世紀に輸入され、自鳴琴と和訳されました。19世紀から20世紀初頭にかけて作られたものは、コレクターによって高値で取引されているものもあります。

【洒落本:しゃれぼん】

江戸時代の通俗小説のジャンルのひとつ。遊郭での遊びについて書かれたものが多く、粋を理想として遊女と客の駆け引きが描かれたり、野暮な客を笑う内容が中心。一般に半紙四つ切サイズで、大きさがコンニャクに近かったことからコンニャク本とも呼ばれました。

【道具:どうぐ】

骨董・古美術の世界では、書画を除いた古い器物全般を指します。主流は、茶道具ですが、陶磁器、漆器の他、木・竹・金属・石・ガラス・象牙などの素材によってつくられた器物、彫刻作品全般のことを道具と総称します。

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【初心者のための骨董・古美術用語シリーズ!】

こんにちは! 初心者大歓迎の《美術品・骨董品専門のオークションサイト》サムライオークションです。

美術品、骨董品の基本用語についてご紹介するシリーズ、今回は陶磁器に関する用語をいくつかピックアップしてみました。ご参照ください。

【貫入:かんにゅう】

陶磁器の釉面にできる《ひび模様》のことです。省略して入(にゅう)とも呼ばれます。何かにぶつけて入るひびや傷ではありません。釉によって生じるガラス質と、素地との収縮率の差によって現れます。自然貫入と装飾を目的に意図的に作る人工貫入があり、中国では開片(かいへん)と呼びます。日常的に使いながら、変化していく貫入の様子を「景色を育てる」などと表現します。

・使用例→『この前買った萩焼の(貫)入が、少しずついい感じの色に染まっているよ』など。

【哥窯:かよう】

中国南宋時代(1127〜1279年)に浙江省にあった伝説的な青磁窯、またはそこで作られた青磁のこと。鉄分の多い黒褐色の土と意図された貫入が特徴とされています。哥窯と呼ばれている青磁は多様にあり、真贋の判別は難しいようです。

・使用例→『この前の出物が本物の哥窯の青磁なら、1000万円以上する』など。

【二度窯:にどがま】

本来は陶磁器の補修方法のひとつで、焼き上がった焼成品に不要な釉ひびやほつれなどの欠陥が出てしまった場合に、再び窯入れを行って直すことをいいます。価値の低い発掘された陶磁器などを、再び窯入れして商品価値を高めるためにも行われているようです。二度焼(にどやき)も同じ意味で使われます。

・使用例→『細い入が釉薬の下に見えるし、欠けた縁が丸く溶けているから、あの井戸茶碗は二度窯の贋物だよ』など。

【根抜:ねぬけ】

唐津焼の最も古い時代に作られた古唐津を指す言葉です。古陶器で、同系統の窯を使って焼かれた最も古い製品に対しても使われます。その語源には諸説あるようで、『根の抜けるほど古い』『高台が低く、根が抜けたように見える』などが理由だと言われています。

・使用例→『あの美術館にあった絵唐津の茶碗が根抜だよ』など。

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【初心者のための、骨董・古美術用語!】

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今回は、骨董・古美術の基本的な専門用語についてご紹介します。

【アルカイク・スマイル:archaic smile】

古代ギリシャ(紀元前600〜480年頃)の人物彫刻の口元に見られる微笑み。その影響を受けた仏像が中国六朝時代(222〜589年)や日本の飛鳥時代(592〜710年)の仏像にも見られます。

・使用例→→→広隆寺の『弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう)は、アルカイック・スマイルと考えられている』など。

【アール・デコ:art deco】

1920〜1930年頃に流行した美術工芸様式です。もとの意味は「装飾美術」。それまでのアール・ヌーボー様式に代わって、合理性や簡潔さを目指した様式です。幾何学図形をモチーフとした模様が特徴的。フランスで起こったアール・デコはアメリカ、や日本など世界中の都市で同時代に流行しました。

・使用例→→→『アール・デコ様式の代表画家と言えば、タマラ・ド・レンピッカだ』など。

【アール・ヌーボー:art nouveau】

19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパで起こった建築・工芸の新様式。「新しい芸術」を意味します。花や植物、昆虫や動物などをモチーフにした自由で曲線的な装飾表現が特徴です。建築のガウディ、ガラス工芸のエミール・ガレなどが代表的。この芸術潮流は、数多くのパトロンを持ち、ブルジョワ階級の間で広がっていました。

・使用例→→→『ルネ・ラリックは典型的なアール・ヌーボー作家だ』など。

【合わせ箱・あわせばこ】

中身と箱が本来のものではなく、別のものを利用した箱のこと。共箱の対義語。中身がひとり歩きして出回り、箱書きつきの本物の箱に贋作が入って出回ってしまうことがあります。

・使用例→→→『出品されていて古伊万里茶碗は、合わせ箱だった』など。

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【初心者のための、骨董・古美術用語紹介!】

こんにちは! 初心者大歓迎の《古美術専門オークションサイト》サムライオークションです。

今回は、骨董・古美術の専門用語、俗語や隠語のたぐいについて、耳にしがちな初歩的な基本用語をご紹介しているシリーズです。

【織部焼・おりべやき】

桃山時代の末期(1600年頃)から1624年頃まで、主に美濃地方(現在の岐阜県)で生産された陶器。美濃焼の一種で、基本的に同種の志野焼を含めていう場合もあります。武将で利休門下の茶人古田織部の好みで作られたといわれているが、古田織部がこの焼物に関わったという確証は無いようです。文様や形状などの違いによって、黒織部、織部黒、赤織部、青織部、総織部などの区別があります。

・使用例→『織部焼は国内外で人気があって、欧米にも多く輸出されている』など。

【織部好み・おりべごのみ】

戦国時代から江戸時代初期の武将にして茶人だった古田織部。彼は、当時の茶道具の評価軸にはなかったゆがみの造形や抽象文様など、新しい感覚を茶器に取り入れました。また、傷物を修復してその中に茶道の美学を見出すなど、その後の茶道に大きな影響を与えています。この織部独特の美意識が織部好みと呼ばれています。茶器や建築、庭園などにわたって、織部好みは大流行しました。

・使用例→『はっきりした織部好みの茶碗だ』など。

【梅花皮・かいらぎ】

茶碗の腰周りや高台付近にできた粒状・縮れ状の焼き斑。刀剣の柄に巻くエイの皮を『梅花皮』といい、その表面の質感に似ていることからこの名前で呼ばれるようになりました。本来、技術的には欠陥ですが、茶人などはこれを一つの見どころとして鑑賞します。井戸茶碗では、この梅花皮が約束事とれているため、現代陶芸においても意図的に梅花皮を現している場合があります。

・使用例→『あの井戸茶碗の梅花皮は、味わい深かった』など。

少しずつ覚えていきましょう。サムライオークションは、骨董・古美術ビギナーを応援しています!

【初心者のための、骨董・古美術用語紹介!】

骨董・古美術の世界で使われる専門用語、俗語や隠語のたぐいについて、折りにふれてご紹介していきたいと思っています。

今回は、取引場面で使われる基本用語をとりあげます。

【相対・あいたい】

骨董商同士、プロ同士の1対1の商談、取引。骨董・古美術商の仕入れは、プロの入札市場が一般的ですが、一般の方からの売り込み、そしてこのプロ同士の取引からの仕入れがあります。海千山千のプロ同士なので、最終的には知識と経験がものをいう世界です。

・使用例▶『以前、あの骨董商から《あいたい》で贋物をつかまされた』など。同義語に【小向・こむかい】があります。

【後落款・あとらっかん】

無落款の書画に、後から落款を入れて、価格を高くすること。書画については、紙本か絹本か、制作された年代、傷み具合などとともに、落款についても本物かどうかで贋物かどうか、価格の妥当性が決まります。画の識別だけではなく、落款についての知識も大変重要です。

・使用例▶『あの暁斎は贋物だよ。《あとらっかん》だ』など。

【蔵出し・くらだし】

一般人のご家庭などからの売り込みがあり、初めて市場に出された骨董・古美術品などを指して使う言葉です。

・使用例▶『あの井戸茶碗は《くらだし》で、まだ値がついていない』など。

【古渡・こわたり】

室町時代から江戸期以前に中国や朝鮮半島などの外国から渡来した品のこと。貴重で高額な織物、陶磁器など。

・使用例▶『この《こわたり》は、なかなかいいけど、いくらなの?』など。

【裏箔・うらはく】

絹本の掛軸など、絵絹の裏側から、金・銀の箔をあてること。光の反射の影響で、書画が柔らかな印象になります。

・使用例▶『この掛軸は《うらはく》が良い効果を出している』など。

なかなか馴染みの無い言葉が多いですが、少しずつ吸収して、身につけていきましょう。サムライオークションは、骨董・古美術ファンを応援しています!