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現代社会では、アーティストとして生きていくことに、憧れる人は多いようです。好きなことを生業にできれば、それほど素晴らしいことはないと、確かにそんな気もします。単純に自由でカッコよく見えますしね。(´ω`)
ただ、本来アーティストにとって表現することの意味は、もっと切実なのではないか、そんな事を考えさせる映画がノンフィクション映画『ポロック2人だけのアトリエ』です。
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ポロック 2人だけのアトリエ – 映画ならKINENOTE
主役を演じたエド・ハリスは、ジャクソン・ポロック(1912〜1956年)の大ファンで、10年ほどポロックの技術を学び続けたそうです。確かに劇中のアクション・ペインティングのシーンは、本物のポロックの創作現場のように感じられ、一見の価値ありです。
生きることと創作活動が完全に重なっている人間にとって、表現することは自己確認、自己承認であり、だからこそ他者との違いを明確にするために、全く新しい表現のカタチを追い求める必然が出てきます。
ドリッピングを見出す前のポロックが、「この表現もあいつに先をこされた」とピカソに毒づくシーンが印象的です。ポロックがたどり着いた表現は、確かに誰の真似でもない、全くオリジナルなものですが、それを獲得して自由になれたと思った時、凡庸な人間にとっては普通に手に入れることのできる何かが失われ、悲劇的なラストにつながっていく、そんな感想を持ちました。
この映画は、ポロックを支えたリー・クラスナー(1908〜1984年)との関係性にフォーカスされている面も強いのですが、本物のアーティストにとっての表現とはどのようなものかを感じさせてくれる、出色のノンフィクション作品です。お時間がある時に、ぜひご覧ください。
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