【陶芸は実用的なファインアート】

こんにちは! 初心者大歓迎の《美術品・骨董品専門のオークションサイト》サムライオークションです。

NHKの連続テレビ小説「スカーレット」が放送されています。陶芸の才能を持った女性(実在のモデルとなった女性作家がいらっしゃいます)が、社会生活と創作との選択で心が揺れ動く状況は、既視感が少しあるものの、大変にわかりやすく、視聴者の心を捉えているのではないかと思います。

社会が大きく変化していく時代の中、文学・音楽・絵画といった全ての芸術分野において、男性中心の世界の中でポジションを獲得していったパイオニア女性の才能とエネルギーに、頭が下がるばかりです。

ところで、新しい表現様式といったものは、既存のスタイルに思考が染まってしまった作り手には、生み出せないのかもしれませんね。新参者・異端者だからこそ気づく視点があり、そこから新しい発想・表現が生み出せたという構図は、歴史の中に多くあったはずです。

例えば、陶芸においては、バーナード・リーチ(1887〜1979年)を思い出します。西洋の陶磁器と日本の伝統的な技法を融合させた彼は、陶芸をファインアートとして捉え、哲学やデザイン、工芸が融合したものと考えていたようです。

ただし、実用よりも表現としての美を優先させた陶芸に対して、実用的な日用陶器を創作することを実践していました。そのあたりは、同時代に生きた北大路魯山人(1883〜1959年)とも通じる美意識があるように思います。

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