【ラグビーワールトカップとポール・ジャクレー】

こんにちは! 初心者大歓迎の《古美術専門オークションサイト》サムライオークションです。

ラグビーワールドカップ、終わっちゃいましたね〜! 全国的に盛り上がりました。日本代表の顔ぶれを見ると多様性に富んだメンバーですが、今では多様な人種から構成された日本代表チームに、違和感を感じる人も少なくなってきていると思います。

社会心理学では、接触効果という概念があり、繰り返し接触したり見たりすることで、親近感や好感度がアップすると考えられています。日本にも徐々に外国の人が増えてきたし、どこの国でもナショナルチームは多様な人種で構成されていることが多いですよね。

ただ、それが明治時代となると、日本人の意識はどうだったのでしょうか。

没後60年記念「ポール・ジャクレー展ー浮世絵に魅せられたフランス人画家ー」の展覧会が今月11月24日(日)まで、栃木県の那珂川町馬頭広重美術館で開催されています。

ポール・ジャクレー(1896年〜1960年)は、パリで生まれた生粋のフランス人。家族と共に3歳で来日し、その後日本文化を学んで日本語、書道、そして黒田清輝からデッサンを学びました。1907年、11歳の時に浮世絵の流れを組む池田輝方に師事し、日本画を習得。「若札」の雅号で作品が残っています。

当時、外国人などほとんどいない日本で、苦労もあったように思うのですが、江戸の風情が残る下町を愛し、とりわけ浮世絵に強く惹かれていたそうです。浮世絵の技法による伝統的な木版画が制作されており、浮世絵、洋画、日本画の合わさったような独特のタッチがユニークで魅力的です。

作品には、南洋諸島や韓国、中国の女性風俗を描いたものも多く、多様な文化への憧れのような気持ちがあったのかもしれませんね。閉鎖的な当時の日本社会でも、それを楽々と飛び越えて、日本文化を愛していた彼の心の自由さに思いを馳せる時、桜ジャージを着て日本のために戦う日本代表チームの面々の印象が重なって、自然と感謝の気持ちが湧いてきました。

サムライオークションでは、多様な個性の骨董・古美術品を取り扱っています。これからもどうぞご贔屓に!

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