【お宝古文書の貴重な情報とは!?】

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徳川家康が『養老の酒』と称賛した日本酒の話をご存知でしょうか? 熱海市や沼津市に隣接する現在の静岡県伊豆の国市で代官を務めた『江川家』が醸造し、織田信長や豊臣秀吉も飲んだとされる『江川酒(えがわしゅ)』が、約320年前の醸造方法で再現されたという話題が報道されていました。

1698年に醸造が途絶えていたこの幻の銘酒の醸造方法は、公益財団に勤務する学芸員の方が、江川邸に残る約10万点の古文書の中から発見したそうです。史料には、『御手製酒之法書』と書かれていたようですが、約3ヶ月をかけて現代語訳され、江戸期の醸造方法として静岡県伊豆市の万大醸造に持ち込まれて、現代に復活しました。どんなお酒ができるか全くわからなかったようですが、蘇ったお酒は果実のような香りと甘みが特長でとてもおいしいとのこと。

焼き物や版画は、見た目の美しさや希少性、そしてその物語性によって価値が評価されますが、古文書はそこに書かれている情報に高い価値があります。高名な作家の未発表原稿や手紙、歴史的な史料などがたまに発見されて話題になりますが、今回の醸造方法のように、当時の人々の生活の一端が再現できる貴重な情報が、骨董市に出品されている古文書の中にも眠っているかもしれませんね。 お宝を見つけるために、まず古文書のくずし字が読めるようになる必要がありそうです。

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