【創ること=生きること《アール・ブリュット》の凄み】

こんにちは!《骨董品・美術品専門のオークションサイト》サムライオークションスタッフの利休です。

現在、NHKのEテレで放送されている番組『no art, no life』をご覧になったことはありますか? 

《▼『no art, no life』NHK

6分ほどのドキュメンタリーで、毎回さまざまなアーティストをひとりずつ紹介しています。登場するのは、何らかの障害を持ったアーティストたち。彼らが独特の手法で作品を生み出す創作現場を、カメラが淡々と追いかけます。ほんの少しのナレーションが入るだけで、脚色は一切なし。とても興味深い良質の番組です。

障害者などによる創作が、〈アール・ブリュット〉や〈アウトサイダー・アート〉と呼ばれはじめたのは20世紀ですが、特に注目されるようになってきたのは、21世紀を超えてからのような気がします。ひとつには、商業的に成功するアーティストが生まれてきたことが理由ではないでしょうか。

確かに魅力のある作品が多いのですが、その理由はその独特の表現手法。絵画作品でも、モチーフの捉え方や彩色のセンスが独特で、まずその強い個性にひきつけられます。同時に、彼らの表現はまさに生きることそのものであるために、熱力が半端なくあって、それが作品のエネルギーとして鑑賞者に感じられるのだと、これは毎週放送される『no art, no life』を見てわかりました。

紐を結ぶ、ハサミを入れる、貼り続ける、統一のテーマを表現し続ける‥。固執する対象はさまざまで、なぜその対象を選択したのかはさっぱりわからないのですが、確かに常人を超えた集中力で見た目には楽しそうに、そして対価などを求めずに、自分のために創作している対象者たちは、まさに一流のアーティストだと感じます。

現在、サムライオークションでは、〈アール・ブリュット〉作品の取り扱いはありませんが、将来的には出品が増えてくるかもしれませんね。

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