【骨董市場ドリーム《ヴィヴィアン・マイヤーを探して》】

こんにちは!《骨董・美術品専門のオークションサイト》サムライオークション、スタッフの利休です。

アメリカの骨董市場で、価値が無いと思われていた出品の魅力を再発見し、多くの人に認められて、映画になった《ヴィヴィアン・マイヤーを探して》をご存知ですか? 

▼《ヴィヴィアン・マイヤーを探して》

キネノート映画データベース

この映画は、ジョン・マルーフという青年が、郷土史の執筆にあたって、資料用に大量のネガ・フィルムを骨董市場で競り落としたところからスタートします。ダンボール箱に粗雑に詰め込まれたフィルムの中に、昔のシカゴの街並みが写っているのではないかと考えたようです。落札価格は380ドル。

ところが、画像は昔の街並みなどではなく、人物のスナップ写真が中心。その画像の魅力に気づいたマルーフ青年は、撮影者のヴィヴィアン・マイヤーを検索してみますが手がかりは全くなく、とりあえず200枚ほどの画像をネット上に公開しました。すると、その写真が爆発的な反響を呼び、自らの評価に確信を持ちます。

今まで全く人の目に触れてこなかった魅力的な作品を、少しでも多くの人に見て欲しい。10万枚のネガフィルム、700本の未現像のカラーフィルム、2千本の未現像モノクロフィルムを前に呆然とした彼は、画像の整理と保存をMOMAなどの美術館に頼ろうとします。しかし、門前払い。そこで、自分一人で見も知らぬ写真家の作品整理に取り組む決意をした彼は、少しずつ画像を整理しながら、展示会を開き写真集を発行を目指します。

シカゴ文化センターで開かれた《ヴィヴィアン・マイヤー》展は、なんと同センターの美術展史上、最高の来場者数を記録。ここから本格的な伝説が始まりました。映画の中で、世界的に著名な写真家ジョエル・マイヤーウィッツやメアリー・エレン・マークが、全く無名の彼女の作品を絶賛。生前に作品を発表していれば、間違いなく評価されていたはずだと話していました。

そこで、映画のはじめのシーンです。貸倉庫に眠っていたフィルムが売りに出され、二束三文で買い取った主人公。フリーマーケット好きで、普段からいろいろなモノを物色していたそうですが、本人いわく、価値あるものを見つけ出すセンスがあるのだとか。それはともかく、無名な作家の作品であろうと、タダ同然の値段がついていようとも、何か惹かれるものがあるのなら、たまには自分を信じて、思い切ってみても良いのではないでしょうか。

信じるのは自らの審美眼。他人の判断や客観的な指標ではなく、『自分が良いと感じた感受性』を信じてみることから、新しい何かが始まる気がします。 サムライオークションにも有名・無名さまざまな作家さんの作品が出品されています。お手頃な価格帯が中心なので、お時間のある時には、ぜひ新しい作品との出会いを楽しんでみてください!

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