【文化を学ぶこと、絵画を楽しむこと】

こんにちは!《骨董品・美術品専門のオークションサイト》サムライオークションです。

2日前の日曜日、4月12日は今年のイースター(復活祭)でした。欧米のクリスチャンにとってはとても大切な日ですが、日本人にはピンと来ませんよね。でも、イースター前の金曜日(グッド・フライデー)は、欧米では金融市場も閉まりますし、国や地域によって期間は異なるものの、キリスト教文化圏では《イースター休暇》は必ずあるようです。

イースターは、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが3日目に復活したことを記念するお祭りです。その日は〈春分の日の後の最初の満月の次の日曜日〉と決められているため、毎年日付が変わる移動祝祭日。世界中でさまざまな行事が行われます。

イースター前の金曜日は、キリストが処刑された日なのに、なぜグッド・フライデーなのか? これは、キリストが人類の罪を背負って自らを捧げることにより、人類が救われたため、という理由。なるほどですね。

そして《ホーリー・サーズデー》と呼ばれるイースター前の木曜日。処刑日前日のこの日は、キリストにとって最後の日。この日の夕食が、数々の名画を生み出すモチーフとなった《最後の晩餐》です。

その《最後の晩餐》の中にもストーリーがあり、そのストーリーには宗教的な教え(学び)が含まれています。レオナルド・ダ・ビンチの作品が最も高く評価されているポイントの一つは、そのストーリー描写の正確性とリアリティ。つまり、ダビンチがこの画を描いた当時、この画は楽しむための絵画ではなく、宗教的な啓蒙活動のためのツールであり、その役割を果たすための力が必要だったわけですね。

イースターは、日本人にとっての盂蘭盆会(おぼん)に近い宗教的な行事なのですが、例えばジブリの作品世界で描かれる日本の精霊信仰(八百万の神)などは、やはり欧米の人々には事前学習なしでは理解されにくいのと同様に、私達も欧米の宗教絵画を楽しむためには、それなりのお勉強が必要かもしれませんね。

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