【文化の日にアートを考える《2020年文化功労者・高橋秀》】

こんにちは!《骨董・美術品専門のオークションサイト》サムライオークション、スタッフの利休です。

11月3日は文化の日でしたが、今年の文化功労者20名の中に、美術作家高橋秀(1930年〜)がいます。御年90歳で創作意欲に溢れているコメントを読むと、素直に尊敬の気持ちが沸いてきます。

▼《美術作家 高橋秀・オフィシャルサイト

過去に見たドキュメンタリーでは、作家として売れはじめた1961年頃から、不本意な依頼が多くなり、経済的には潤っていたけれど自分本来の創作ができないことにストレスを感じて、63年にイタリアへ渡った経緯などが紹介されていました。

その後は、2004年まで40年に渡ってローマに滞在。流線状の輪郭を持つ抽象絵画を制作し、エロスの画家と評価されました。

訥々と語る言葉からは、名声やお金よりも自分の創作に打ち込みたいという意志がはっきりと伝わってくる、そんなアーティストです。売れない時に家計を支えてくれた奥様とずっと仲良く暮らしていることや、1950年代の作風などからは、ビュフェ(1928〜1999年)を想起させます。

1日中、絵を描いていても飽きないのが画家の才能だとすれば、高橋秀はまさにそんな才能に恵まれた作家。映像の中で、80代の高橋がアトリエでひとり、嬉々として創作に打ち込む姿はまるで子供のようでした。 高橋はアートについて、『人間の暮らしに決して欠かしてはならない一番基本の肥やし』と記しています。サムライオークションもその考えに全く同意。少しでも多くの人にとって、アートのある暮らしのきっかけになることを目指していきたいと思います。

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